国内コンサルティング事例

株式会社ニイタカ様

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NBPI活動の展開

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 本ページでは、株式会社ニイタカ様に対するコンサルティング実績をご紹介しています。
  株式会社ニイタカはフードビジネス業界向けの洗剤や固形燃料の製造・販売で知られる企業である。1963年の創業以来、 「三方良しの製品・サービスの提供」を基本方針に、環境に配慮した高品質な製品・サービスの提供を続けておられる。
  同社ではびわ湖工場を対象にした、NBPI( Niitaka Biwako Plant Innovation )活動を2008年より推進、テクノ経営では 2年間にわたり支援させていただいた。また、びわ湖工場の改革を皮切りに、つくば工場でもご導入いただき、今年は、両工場の 間接部門に対するコンサルティングを開始している。
  最初は、本社決定で始まったというコンサルティング。しかし、 3年目以降は社内コンサルタント(モジュラー)による自主改善を展開されて立派な成果を積み重ねられている。
  今回は同社の本社と工場にお伺いして、その改善活動の取組みをレポートする。
(※ASAP 2011年 No.4より抜粋)

【第1部】 本社・相川取締役インタビュー

取締役技術製造本部長 相川 保史氏

コンサルティング導入の経緯について
本日は貴重なお時間を頂戴しありがとうございます。びわ湖工場については、2008年より2年間にわたり支援させていただきましたが、 ご導入の経緯をお聴かせください。

  当社の主要顧客は外食産業などのフードビジネスや加工食品会社、旅館、ホテルなどです。
  ご承知のとおり、国内では少子化などの影響でフードビジネス市場はゆるやかなくだり坂にあります。傾向としては、可処分所得があまり 上がらない関係で庶民は外食を控えるため右下がりですが、スーパーやコンビニの弁当や惣菜などの中食は底堅いようです。
  とはいえそんなに増える傾向にはないフードビジネス市場。限られたパイを複数のメーカーで競い合うという状況が続いています。 しかも価格競争は極限化しており売価を上げられない。まさにヒットを出すかコストを下げるかの対策が求められる。大まかにいうと、こうした マーケットのトレンドがあります。
  そんな厳しい業界を顧客としているわけですから、井の中の蛙では勤まりません。社内に呑気な 雰囲気もある当社ですが、この機会に外部の眼で鍛えてもらおうと。
  今から3年前の2008年の秋、当社では労務費の上昇が顕著に なってきました。このままでは屋台骨を揺るがす事態を招きかねないという危機感のもと、生産効率化を強化する必要性を強く感じるようになってきました。
  当社には、勤続年数が長く、熟練の域に達している社員が多いという特色があります。今までも社内でのQCサークル等の改善活動をやってきた 経緯があったのですが、外部活用による即効性を求めたいというトップ判断からコンサルティング導入を検討することになったわけです。 そして、多数のコンサルティング団体を検討した結果、最終的にテクノ経営に決めさせていただきました。

ありがとうございます。テクノ経営をお選びいただいた理由はなんでしょうか。

  まず、トップが成功報酬型を希望したからです。多くの業者に相談をしましたが対応可能なのはテクノ経営だけでした。 その意味でも指導内容に対する自信を感じました。
  また、テクノ経営の化学系会社に対する指導実績の多さも要因の一つでした。

導入当初、ベテラン社員の皆さんはコンサルティング導入をどんな風に受け止められたのでしょうか。

  例えは良くないかもしれませんが「牛を水場に連れていっても飲むのは牛自身の問題」という話があります。そういう意味で いちばん心配だったのは現場の反応ですね。先ほどもお話しましたが、びわ湖工場では社内改善に取組んでおり、また他社の工場見学会等にも 参加して、現場のポテンシャルは相当に高まっていました。ですから、どちらかというと自分たちの力でやりたいという気概が強かったわけです。 「どうして外部を導入して高い金を使うのか」という反発心があったようです。そこで、改善のスピードアップを図るための導入という説明を行いました。

改善活動の成果について
今回の改善活動でのエピソード等があればご紹介いただけますでしょうか。

  ある社員が、夜中の寝入りばなに、改善のアイデアを突然ひらめき、実行したという話があります。
  その人は、どちらかというとのんびりとした人であっただけに「業務改善を意識して、そこまでやっているのか」という驚きを感じました。 こうしたエピソードがあちこちでたくさん生まれています。

改善活動の成果についてはどのようにお考えでしょうか。

  生産性は大事ですが、頑張れば見た目の数字は上がるものです。生産性130%といっても何を基準とするかで評価が違ってきます。 一時的な業績向上は多少割り引いて考えなければならない部分だと思います。やはり一番の成果は人の成長の部分でしょうか。

最後に今後に向けてのビジョン等をお聴かせください。

  当社では、業務用洗剤でナンバーワンになろうと努力していますが、現在のところは富士山でいえば五合目辺りと思っています。 より上を目指していくためには工場を増やす等の生産設備の強化も必要ですし、人材の育成も考えていかなければなりません。長期的な視野に 立った計画が求められると思います。
  びわ湖工場での自主改善については、今はコンサルタントがいなくとも、評価できるレベルでやっていると思います。ただ、今後の ことを思うと、世の中の変化に応じて新しい考え方やマネジメントを取り入れていく必要も感じています。それもあり、この6月から工場間接部門の 指導を組織横断的にお願いしました。
  外部からの指導援助も、間断的か継続的かを問わず、実施していかなければ世の中から取り残されることになると思っています。

ありがとうございました。

本社社屋

第2部 びわ湖工場・谷越次長インタビュー

びわ湖工場 次長 谷越 浩明氏

最初は反発心から始まった

  本社からコンサルティング導入の話があったときは「なんでいまさらコンサルティングが入るのだろう」という反発心からはじまりました。 それまで社内で自主的な改善活動をやってきた経緯があったからです。
  また、コンサルタントというと恐いイメージがあり、何かにつけて口やかましく言われるのではないかと危惧していました。
  最初はいやいやながら開始したコンサルティングですが、意に反して、当社の担当コンサルタントは非常に親しみやすい方でした。来社後は、 すぐに作業着に着替えて一緒に現場に入られます。最初は簡単な現場の気付きといった誰でもできるようなところから声をかけていただきました。 そして、知らないうちにコンサルタントも仲間の一員になっているという状況でした。

コンサルティング開始後の現場の皆さんのご感想はいかがでしたか。

  コンサルティングが始まってみて感じることは、やはり、自社でやるよりも活動の進捗が正確で速いということです。 納期管理やスピードなどが、今までの自分たちに不足していたのかなと思いました。コンサルティングを通じて「今までの社内活動で 1年かかっていたことが、実は2~3ヶ月で実現できる」ということを教えていただきました。
  改善手法なども、今までの経験から相当マスターできていると自負していましたが、実際には使い方にひと工夫が必要であることに 気付かされました。また、一人ひとりが培った潜在力も十分に発揮できていなかった点もありましたが、個人の力を組織力に変えて いただけたと思います。

時間捻出に苦労する
谷越次長ご自身、事務局を進めて行かれる上でのご苦労も多かったのではないでしょうか。またメンバーの皆さんはどうでしたか。

  日常の業務もある中で、最初は週1回も活動の時間を作れるだろうかと心配していましたが、やはり時間の確保やシフト調整などがしんどかったですね。
  それもあり、最初は1人でやっている事務局も、活動の進捗に伴ってメンバーを増やしていくようにしました。また、 今までの社内活動ではどちらかというと管理・監督職が中心の活動になっていたのですが、今回のNBPI(Niitaka Biwako Plant Innovation)活動では、 あえてリーダー経験のない若年層をリーダーにしました。確かに、係長クラスがリーダーを担当すれば実務的な処理能力は格段に速いと思われます。 しかし、今回のNBPI活動自体が社員育成や風土改革という意味を強く持っていたので、あえて若年層の方をリーダーに選定することにしたのです。 若年層が活動に参加する際には、係長クラスがものづくり現場に入って時間を捻出していました。そういった感じで、最初は時間がぎりぎりで苦労していました。

若手リーダーの皆さんの奮闘ぶりはいかがでしたか。

  若年層のリーダーについても、それまで人前で話す機会もなく、聞くだけの立場だったので初めは苦労したようです。毎回の会合では、 コンサルタントや他部門からの指導で対応に苦労する場面も多かったのですが、毎週、叱咤激励、指導される経験を重ねるうちに、発表の要点を 押さえることや説得性の高い資料作成等の対応ができるようになってきました。会合についても、以前のQCサークル活動では「忙しかったら飛ばしちゃえ」 ということが許されました。しかし、今回の活動は計画した会合日を変更することなく続けています。現場を離れることができず、時間に集まれないメンバーが いる場合は、そのメンバーのところにホワイトボードやパソコンを持ち込んで会合を行いました。なにがあっても会合は必ずやるということにしてきたわけです。

活動目標と成果について
活動の数値目標や成果はいかがでしたか。

  活動の生産性指標としては、それまで各部署で個別に設定されていた目標値を集積して、工場の統一目標としました。1年目は130%を目標に 「NBPI130」という活動名でスタートしましたが、初年度の成果は約120%という実績でした。それで、2年目は「NBPI144」として 144%を目標にすることにしました。この144%は120%×120%の意味です。2年目の活動成果は139%でした。

そして自主改善へ
2年間のコンサルティング後は自主改善ということで、本社の相川取締役からも創意工夫しながらスパイラルアップをしているといったお話も伺っていましたが。

  そうですね1年目はコンサルタントと二人三脚でやってきました。しかし、2年目はすでにコンサルタントがいなくなったときの体制をどうするかということを テーマに活動を進めました。1年後、コンサルタントがいなくなったら我々はどうなるんだろう。我々だけでやるにはどうすればいいんだろうというのが2年目の一つの テーマでした。そのためにはコンサルティングのノウ・ハウやドゥ・ハウを個人で引き継ぐのではなく、組織に落とし込むことが必要だ、そのためのミニプロジェクト チームを編成しようということで、私以外に4人の社内コンサルタントを養成することにしたのです。
  しかし、社内コンサルタントというと仰々しいイメージがあり、 社内ではモジュラーと呼ぶことにしました。システムを構成する要素としてのモジュラーですね。そして、その人選は工場内公募とし、その結果、主任職以上のスタッフ メンバーを中心に4名に決定したわけです。
  モジュラーは会合には必ず参加していくことで、コンサルタントの持っている知識やノウ・ハウ、ドゥ・ハウを全て 吸い取ってしまおうということになりました。

モジュラーの方の養成はどんな風に進められたのですか。

  現在、私と4人のモジュラーがいます。しかし、最初からプロのコンサルタントのように思ったような効果的なアドバイスはできないものです。
  そこで、2年目活動の後半部分の指導会では、個人レベルのアドバイスというよりも、我々のメンバーに対する指導方法について見ていただくというスタイルにしました。 「今日はどこが悪かった」「こうした方がよかったよ」とか、過去の振り返りから、昨年実施した事例をもとに指導いただきました。
  さらに、コンサルタントが帰ったあとで、モジュラー会合というグループミーティングを開いて、今日の会合の反省と今後の取組みを検討しました。
  それまではコンサルティングが終わればすぐに解散していたのですが、幹部や役員から「今日の会合はどうだった」「どこの班の宿題が遅れているよね」とか 「進んでいるリーダーはメモを取っているよね」「会議の運営方法に問題があるのではないか」といった感じで、一日の反省を15分程度で話し合うものです。

NBPI活動の発展
活動において他にはどんな工夫をされているのでしょうか。

  第一に、当社では、日常の身近な問題を解決するC改善、部門横断で課題達成型のD改善の前に、B活動というものを独自に実施しています。 これはC・D改善の準備段階に相当するものです。1年目、性急な改善・改革により、基本がおろそかになったことから、原点に立ち返るための活動としています。
  二番目に、他工場や本社からの見学、交流会を積極的に推進しています。これにより全社の状況が全員で共有化できます。また、違った視点からの意見やアイデアが 収集できて、全社的な視点でのD改善にも役立っています。
  三番目に、見える化の推進を進めています。各チームでは、活動の進捗度等に関する会議を開催していますが、その際のメモは手書きのものを、そのままホワイト ボードに貼り出しています。また、各改善活動の状況も常時掲示して確認できるようにしています。この活動状況は朝礼時にも報告して共有化をはかっています。
  情報の共有化という点では、つくば工場とテレビ会議を開催しています。今年から始まる間接部門を対象とした活動でも、フルにテレビ会議を活用していきたいと 考えています。

2年間で自主性とか自発性が身に付いてきたということですね。そういった意味では従業員の皆さんの意識も変わってきたということでしょうか。

  改善が進むと時間の余裕も出てきます。それを「人」という単位に落とし込み、経営成果に結び付ける。VPMの活人化という言葉も今回のコンサルで初めて 教えていただきました。例えば、改善活動で何時間何分短縮しましたよといっても、その「短縮した時間はどうなったのか」というとはっきり答えられないわけです。 それを他の作業に活かすという発想が今回習得できたなと、考えています。
  そこで、今年の3月に自主改善で生まれた余裕を活かすために、まるまる 1日工場を停める日を作ったのです。この1日は我々で自由に使おうというアイデアです。生産予定も全部クリアして、時間を空ける実力があることの証明にもなったと思います。
  あまり現場と本音で話しをすることがなかったのですが、人前で話す機会ができたこと。それが個人の成長につながりました。今では、現場の方と我々モジュラーが 直接やりとりするのが日常化しています。それが工場全体の把握にもつながっていますし、現場の最前線でどんなことが起こっているかを知ることの重要性が実感できる ようになりました。
  今年からは自主改善に入っていますが、会合も中断せずに続けられています、また、当初1年目のプログラムはコンサルタントに作成いただいたのですが、2年目からは 我々が作成して、どう調整するかということも進めてきました。その経験が自主改善になっても生きていると思います。
  現在取組んでいる自主改善の会合には、管理・監督職はもとより工場長も参加していますので、やるかやらないかの決定も速いです。今ではNBPI自体が、びわ湖工場に おける最高決定機関になっているのです。

それでは最後に今後に向けてのビジョン等があればお聴かせください。

  今後の予定としては、つくば工場との連携で進めていく間接部門の改善の他に、当社の創立50周年をきっかけとした「NBPI-50」という活動を予定しています。 今まで、外部にメンテナンスを依存してきた設備保全の状況に対して自主保全を強化していこうと考えています。

本日はありがとうございました。

株式会社ニイタカ びわ湖工場様

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