助成金・補助金 耳よりコラム vol.2 

vol.2 ものづくり補助金 採択への第一歩は「革新性」と「ストーリー作り」

 ものづくり補助金に関しては、今年度は来年2月まで申請受付が予定されており、実質通年申請できるようになりました。これまでコロナ特別枠の創設や「ビジネスモデル構築型」「グローバル展開型」など新しい目的の事業も登場しており、制度の活性化が窺えますが、採択されるためには、ひとえに事業計画書の内容次第となります。その作成上のポイントは各論では諸々ありますが、着手に当たりまず大切なことが二つございます。

 一つは「革新性」です。設備投資によりたとえ生産性が向上し事業化も十分見込めたとしても、既存事業の延長に過ぎない新規性に欠ける事業内容ではまず採択されません。一方、既存事業と全くかけ離れた事業計画では、今度は実現性を疑われてしまいます。事業構想に当たっては、まず自社の強みは何か、また課題は何なのか、棚卸から始めるのがよいでしょう。そして技術、人材、生産販売システム、取引先情報など無形有形のあらゆる経営資源を活用・応用する視点からビジネスの種を考え、新しい事業構想へと練り上げていきます。

 もう一つは「ストーリー作り」です。各項目において客観的事実をしっかり記述するのはとても大切なことですが、これらを有機的に結びつけないと、主張が曖昧となり、結局審査員に響かない事業計画となってしまいます。膨大な申請案件数を短時間で審査する審査員の興味・関心を惹くには、事業構想から将来展望まで一貫したストーリー展開が必要です。事業を思い立った動機・きっかけから始め、実現性・優位性の高い技術の裏付け、ユーザー等社会の課題解決に貢献する有意性、事業化への確かな手ごたえ、これらを「流れ」として分かりやすく表現することにより、審査員の共感を呼ぶ事業計画となります。

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(次号vol.3は10月7日の予定です)

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