コラム/海外レポート

2024.03.28

タイ人に愛される「タイ三大王」を知る

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  • タイ

執筆者:

本田 和樹

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長期にわたりタイに滞在された方々は、タイの豊かな歴史に親しんでいることだと思います。しかし、コロナウイルスの流行が収束し、最近タイを訪れたばかりの方々の中には、まだこの国の古代遺跡を巡る機会を持てていない方もいるかもしれません。
タイの歴史は深く、魅力的です。その中でも、タイの歴史上、特にタイ人から称賛される3人の国王がいます。彼らは「タイ三大王」として知られ、タイの文化や社会に大きな足跡を残しています。

最初の国王は、ラームカムヘーン大王で、スコータイ王朝(1238-1448年)の繁栄を築きました。彼は上座部仏教の普及に努め、タイ文字を考案することで、タイ文化の発展に寄与しました。現在でもタイ人の大多数が仏教徒であることに、彼の功績は生き続けています。

次に、ナレースワン大王はアユタヤ王朝時代(1351-1767年)の軍神として称えられています。ビルマに一時期征服されたタイを、独立させるための武力強化に尽力し、最終的にはビルマとの戦争に勝利してアユタヤを栄えさせました。古式ムエタイの創始も彼の時代にさかのぼると言われています。

最後に、現ラタナコーシン王朝(1782年-)のチュラロンコーン大王(ラーマ5世)は、タイを植民地化から守るための改革を断行しました。奴隷制度の廃止、法律や教育制度の整備、近代的な交通や郵便制度の導入など、彼の改革はタイの近代化を大きく前進させました。

タイ三大王の物語は、ただの過去の話ではありません。彼らの遺した精神と成果は、今日のタイの文化や社会に深く根付いています。タイで働き、タイ人と共に生活するなら、この国の歴史と、深い敬意を持って迎えられる偉大なる国王たちについての知識を深めることが、お互いの理解を深める鍵となります。タイの豊かな過去を学ぶことで、現在のタイをより深く理解し、タイ人との関係をより豊かなものにすることができるのではないでしょうか。

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