コラム/海外レポート

2009.07.22

MAP-5で 問題発見センサーを磨く

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この記事は5年以上前に掲載されたものです。掲載当時の内容となりますのでご了承下さい。
なぜ「改善が定着しない」のか?

弊社のトップセミナーで、「従業員の改善が経営の期待する成果につながらない」、「現場の改善意識を高める打開策が見つからない」など、経営トップから悩みをお聴きする。
その際、「問題と問題点と仕事」の考え方について、頭で理解しているが・・・の状態なら、まず「納得して行動しやすい状態」にしましょうとアドバイスしている。

問題と問題点

①問題とは・・・立てた計画や目標との差異を生む事実や現象(ムダなど)のこと。
②問題点とは・・・問題を起こす原因で、真の原因の多くは現場に潜んでいることが多い。
③仕事とは・・・ムダを見つけて迅速に取り除く(問題点を解決する)こと。

現場と現場力

単に「製造職場だけが現場」と思い込み違いしているケースによく出会うが、「企業の組織の最前線はすべて現場」というように価値観をあわせて欲しい。
製造の現場は「あらゆる組織の仕事の結果が集約される最前線」であり、経営の真の実態が問題(現象)としてリアルに表面化するから、その問題点(原因)に手を打ちやすい。
現場第一主義あるいは現場は宝の山などといわれる所以である。
このことからも、あらゆる組織における改善力を指して「広義の現場力」と定義している。

現場革新に向けた5段階

VPM(Value Producing Management)は、あらゆるムダに着目して、企業価値を高める弊社独自の経営手法である。
経営に連動した成果につなぐために、現場の事実を直視して、価値を生まない努力は全てムダと捉え、全員参画のムダ排除の取り組みを通じて、従業員の意識を変え、発想を変え、行動を変えながら、人財を活かすことを企業再生支援のコンセプトとしている。
①問題に対する意識を高める。
②問題を整理してムダを認識する。
③問題解決に導く課題を明確にする。
④具体的な現場革新活動を展開する。
⑤経営成果への刈り取りを正しく評価する。

MAP-5で問題に気づく感度を磨く

仕事とは=あらゆるムダの排除=全員参画の改善という流れで述べてきたが、企業存続のための構造改革の過程で「人財の知恵の継承が分断」されてきた結果、これまでに培ってきた「問題に気づく感度」までも衰えさせたと考えている。
現場力の強かった時代の「知識と知恵の融合」という均衡が崩れ、現場を熟知しないマネジメントのあり方を、知恵を引き出す本来の現場主義に転換するタイミングである。
MAP-5(Method for Aware of Problem-5)は、「改善を定着させる7つのステップ Step.1~Step.3」を重点的に強化することをねらいにした、VPMを下支えするプログラムで問題に気づく感度を飛躍的に高めるトレーニング手法としてお薦めする。

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