改善活動継続のポイント 「改善って楽しい?」

はじめに

「改善活動」をスタートして、2年、3年と経過するとだんだん活動に慣れてきて要領もわかり、あまり良くない意味で「まとまってしまう、パターン化する」ことがあります。すると、改善活動のきっかけでもある、「身のまわりの小さな改善」も結果を出すことが優先されて「考える」ことが遠ざけられてしまい、何となく活動全体の行き詰まり感が出てくる原因にもなります。これは避けたい要素の一つです。
活動をうまく回し続けるために必要なことは、「愚直に基本を忘れず」ということだと感じますが、そこでバスクリン様では何がポイントだったのか、少し書き出してみたいと思います。

「自分たちにあった(問題発見の)スタイルを育てる」ということ

バスクリン様の活動においても様々な取り組み方を導入し、試行錯誤を重ねました。問題意識や危機感が強く、改善への意欲も高い、でもどこに問題があるのかわからないし、現場を見ろと言われてもどうやって見ればいいのかわからない。「どうすればいいのだろう?」という戸惑いを感じることが多くありました。よく使われる言葉ですが、「ワカモノ・ヨソモノ・バカモノ思考」の必要性を強く感じました。そこで、問題を明確にすること、どこに目をつけて改善すればよいのかとなった時に、自分たちで使いこなすことができるように実践を繰り返した手法があります。「もう問題ってないよ」「どこに着目すればいいかわからない」などといった声に対して事務局や協力メンバーがどのようにアドバイスすればよいのか。実際に指導会の中で繰り返してきたこととして「ゼロベースの視点」、「現場探検」、「ECRS法」などが挙げられます。

コンサルタントコラム

◆ゼロベースの視点で見る、考える:ワカモノになる

当たり前のことですが、物事を見るときに予断を持っていると視野が狭くなってしまいます。すべて「ゼロ:原点」から見直すということが習慣化してくることで冷静に問題をとらえることができます。「ゼロベース」と言うと難しく聞こえる方も多いかもしれないですが、一歩引いてみることで案外簡単に見えてきます。最初は議論の当事者にとっては難しいかもしれないですが、推進チームのミーティングなどで、協力メンバーや事務局から「問題の原点は何?」と聞いてあげるだけでもいいのです。

◆「現場探検」:ヨソモノになる

「現場探検」とは、ヨソモノ(第3者)の視点を持つために、あえて知見が無い作業や普段担当しない業務、関連のない部署の現場を見ることです。難しく考えず、目の前の疑問や不思議をすべて挙げていけばよいのです。不思議な(理解できない)ことや違和感があること、人・モノの動きを基本にゲーム感覚で良いと思います。
実際にやってみると、「他の工程の人からはそんな風に見えるんだ!」ということも多々ありました。

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◆ECRS法:バカモノを目指す

「どこに問題があるか、本質を考えてみよう」と言っても、誰しもそのスキルが十分に備わっているわけではありません。そんな時に、考え方とその順番を明確にすることで大きなヒントが見えてきます。今回特に有効だったのは、「E:Eliminate(排除)」という、見直しのきっかけになる言葉だったと思います。これまでは必要だと思っていた点検・作業・確認・検査など当たり前にやっていることでも、まず、「どうしてそれが必要なのか?やめたらどうなる?」を切り口にして、考えることができます。「言われたから、決まっているから」という受け身の仕事から、目的と必要性を理解して能動的な姿勢で業務に取り組むことができるという副次的効果も生まれます。コンサルタントとしてのお株を奪われるようですが、「気づきメモ」や「C改善/D改善」の活動においても、「ECRSの観点で考えた?」という言葉が頻繁に聞かれるようになりました。

おわりに

「整理整頓はできていますか」と聞くと、逆に「整理整頓ってどこまでやればいいですか?」という質問を受けることがあります。資格取得の為の試験勉強などと違い、改善の為の取り組みは身構えて取り組むものではなく、業務の中に常に存在するものです。だから、「去年『5S』はやったので、今年はいいんです」などと言われると、改善活動としては(あたりまえですが)間違った方向に進んでいるということです。そして、改善の取り組みが作業者の負担になっていたとも言えるでしょう。「なぜ活動がうまく続かないのだろう」という悩みをお持ちであれば、活動推進メンバーに聞いてみてください。「改善活動、楽しいですか?仕事が楽になりましたか?」答えが、「否」であれば問題が潜在化したままということです。もう一度「ゼロベースの視点」でこれまで取り組んだ内容を振り返ることをお勧めします。バスクリン様では、もちろん、「楽しい」と答える方が増えてきています。

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